◎GENTRA粒子挙動モデル(二相流モデル)について |
『粒子挙動モデル(GENTRA)』は、解析領域内において2つの異なる流体(”連続相”と”分散相”)を解析するための機能です。 粒子の運動を”ラグラジアン”(位置ベクトルと速度ベクトルと時間に関する関数)で追跡します。
また、抗力や重力等の外力の他、蒸発、凝固などの相変化、さらに粒子間の相互作用が扱えます。
例えば、
*粒子軌跡の表示
*溶融・凝固粒子、蒸発液滴
*壁面反撥、付着
などができます。
|
|
|
<粒子挙動モデル(GENTRA)活用例>
*粉体分離機、遠心分離機内解析
*インク液滴挙動、液内の粒子沈降
*血液、縣濁液の挙動
*降雪、降雨、雲発生
*溶融・凝固する粒子、気化する液滴
など
|
<GENTRAの計算方法>
*粒子タイプ
・トレーサー :流れ場に乗って移動するだけ
・ビーム :連続相の影響を受けないで直線的に進む
・ビーム+熱交換 :連続相と熱交換しながら、直線的に進む
・ビーム+質量交換:連続相と質量(蒸発)交換をしながら、直線的に進む
・等温粒子 :流体と運動量交換して、熱交換はしない
・熱交換粒子 :流体と運動量、熱交換を行う
・溶融/凝固粒子 :流体と運動量、熱交換を行い、粒子は相変化する
・蒸発液滴 :流体と運動量、熱、質量交換する
*アルゴリズム概略
連続相と分散相の二相の相互作用を考える
連続相の反復計算中に個々の粒子の時間積分計算を実施
全粒子の場の影響を連続相に与える
*壁面処理
・消滅
・壁面に付着
・ユーザーによって指定された反発係数で反射
・蒸発
*粒子の一般式
dΦp/dt=BΦc-AΦp+C
Φp:粒子相の変数
Φc:連続相の変数
*ラグラジアン計算
・Φcを定数にしてΦpを時間積分
・Φp_new=Φp_old+右辺×dt
・粒子積分が全粒子終わったらセル毎の連続相へのソースを求める
・分散相からソースで連続相の反復計算に戻る
・更新された分散相から分散相の時間積分を実施
・これを繰り返す
|