1.概略
下に示されたレポートは、ポルトガルのミニョ大学ステナブルデザイン科の国際博士プログラムとCHAMとの間の共同研究の結果である。PHOENICSおよびPHOENICS-Flairを使用したシミュレーションは、博士号学生マルコアウレリオドゥ・オリベイラによって開発されている試験機の熱と換気性能を評価するために非常に重要であった。
外観装飾で使用するための試験機は、継続可能な分散型機械式換気システムについて音響、換気と熱の要求を統合する場合の基準を作る必要がある。まずPHOENICSで作成されたものは、図1、図2に示す空気速度と温度を評価するための計算である。
試験機の中心的な部分として、熱回復システムと2つの回路内に2台の小さな内部モータが設置された駆動部がある。
2.計算結果
仮想的な研究環境下で温度の快適さの条件だけでなく空気の通風速度を評価するために、PHOENICS-Flairによるシミュレーションが行われた。図3,4はCFDシミュレーションの結果を示している。シミュレーションの結果は、試験機が、設定パラメータによってテストされたポルトガル標準NP 1037-1およびポルトガル標準CEN 15251-2006においてすべての換気および温度の快適さの要件を満たしていることを示した。
Figure 3: PHOENICS-Flair: geometrical model and simulation of the air circulation velocity.
Figure 4: PHOENICS-Flair: thermal comfort simulation
3.まとめ
PHOENICSによるCFDシミュレーションは、製造工程のガイドラインと研究室レベルの物理的な試作機による評価方針となる最終的な設計ソリューションに対して、形状や材質に関しての調整や修正を示唆している。従って、予備的な設計の物理的テストと構築を絡めることで、コスト低減と製品開発の観点から効果的で効率的な解決策を導くことが可能であった。
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